2020/08/12

“民藝”の町から

つい先日、NHKテレビの美術系番組でみた棟方志功の生涯がとても興味深かった。
日本民藝運動の提唱者である柳宗悦を師とし、
生涯切磋琢磨を惜しまない純粋な師弟関係が印象的だった。
“民藝”とは日常生活で使用される日用品の中に美を見出す民衆的工芸。
若いころはほとんど興味を持たなかった“民藝”の類だが、
近頃は心に馴染む身の回りの日用デザインに、飾らない美を感じる。

蓼科から1時間ほど足を延ばしたここ松本市は、
その“民藝”が活きる町。
城下町のそこかしこで伝統工芸品で覆われた商店が軒を連ねる。
そもそもこの町並み自体がすでに民藝品であることに
訪問者の多くが感じるだろう。

馴染みの民藝食器の店や骨董品屋をのぞくと、
何時も変わらぬ時代の臭いがある。
軒先に積まれた大量の絵皿に心躍る。
バーナード・リーチの絵皿だろうか?

人も街並みも時間も“民藝”している、ここ松本。


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