2016/05/23

若いころのデザイン

新しい老人施設の設計打合せ。
場所はボクが30代前半の頃にデザイン担当した施設。
今と嗜好は変わらないが、デザイン自体荒削りで恥ずかしい。

当時まだ老人施設のほとんどが病院設計の延長上にあった。
なんとかそれまでの既存イメージを払拭したく、
南欧のリゾートコンドミニアムをテーマにし、
爽やかな日常を入居者に提供しようというデザインだった。

あれからもう20年近く、
経年による傷みはあるものの、
きれいに愛情をもって利用されている。

集合住宅は入居者単体のコミュニティになるが、
こう云う介護施設系は、施設の職員もコミュニティーの中に加わる。
つまり常時施設の細部にまで管理の目が行き届くことになる。
ここも内部まで当然のごとくしっかり管理とメンテナンスが行き届いている。

爽やかな日常は提供され続けているようだ。

理事長、施設長さんの話をうかがうと、
良い介護を提供するための厳しい努力がわかる。

次の施設はデザインこそまったく今と異にするものの、
運営面でより改善された施設としたい。

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