2018/09/04

停電初体験

台風21号の予報があり、社員の安全を考えて会社はお休みに。
出勤できず、自宅でパソコンに向き合っている昼過ぎ、
モニターがダウンした。
目神山が停電。

時間とともにあたりが暗ばみはじめる。
キャンプ用のランプやロウソクを引っ張り出し、家の中を灯す。
これでどれくらいもつんだろうか?
とうてい楽しいキャンプ気分にはなれない…

陽が完全に沈んでしまうと町内はみごとに漆黒の闇。
墨汁のような暗闇の中、愛犬と散歩に出た。
暗闇でも月明かりでも大型犬は戸外で用を足さないといけない。

下界では見慣れた街明かりが輝いている。
あぁうらやましい…。

もしこのまま停電が復旧しなければ、
大阪のオフィスも同じ状況だろう。
だとすれば長野のアトリエまで非難するしかないのかな…
不安がムダに想像を膨らませてしまう。

今回の台風や自然災害が地域社会をダウンさせる事態、
これからも頻繁に起こるような気がしてならない。

その度に家や地域を締め出され、
避難所や仮設住宅に身を寄せるのは、
個人も地域も、国までもが疲弊するばかり。

離れた地域に親戚、知人を持たなくても
各市町村ぐるみで『相互のホストファミリー』みたく
被災した地域の人を受け入れいれる家々を担保することが
できないものだろうか。

被災後ただちに、暖かい食事やプライバシー確保、
それに教育の機会などが失われずにすむかもしれない。

国はそれらを補助できるよう法整備をすれば、
仮設住宅建設よりはるかに効率的じゃないかな…。

そういえば大火が定期的におきた江戸の人たちは、
大火災の度に家をたたんで
次の場所へ移り住むという文化を持った。と、最近テレビで見た。
もちろん今の社会はそんなにシンプルじゃないが…

幸いにも日付をまたぐ時間になり、
目神山に明かりが帰ってきた。
「家が暑くて。」と車で町に出かけたお向いさんも帰ってきた。
早々にエアコンをフル稼働させる自分は、
粋な江戸人には程遠い。


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